Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
そして優斗が改めて告白をしてくれた。
「琴音を絶対に幸せにする。なんて傲慢なことは言わないよ。でも琴音を幸せにしようと思う気持ちは絶対だから、僕と付き合ってください。」
通り抜ける風が、熱くなっていた私の頬を撫でた。
ゆっくりと差し出された手を、私はぎゅっと握り返す。
「…………はい、お願いします。」
ぱあっ。と優斗の顔が明るくなって。
その次の瞬間には力一杯に抱きしめられていた。
「そんなに抱きしめたら痛いよ優斗……」
「ごめん。あまりにも嬉しかったから、つい。」
「ついって……」
ほんの少しだけ力を緩めて、優斗が顔を引いて私を見つめる。
優斗が何したいのか分かったから、私は目を瞑った。
煌めく星の切ない思い出が、少しでも今日のことで嬉しい思い出になれば良いと願った。
願っていたのに――――