Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
織姫と彦星
むかしむかし……
まだまだ私達が小さかった頃のおぼろげな記憶。
私の隣には好きな男の子が座り、空を見上げている。
暗くて誰も居ない。
もちろん小学生低学年くらいの私達2人だけなはずはないから、近くにはパパやママがいたのかもしれない。
けれどその時の私達には、その満点の星空の下、確かに2人だけの時間を過ごしていた。
その男の子を見て、男の子の見上げる星空を見る。
「うわぁ……」