Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜

「うわ、美穂マジ可愛いよ。さすがオレの美穂。」

待ち合わせ早々抱きついちゃってこのバカップルめ。

でも本当に仲良いなぁ。

いつも一緒にいるのに喧嘩してるとこなんか見たことないや。

「おーっす。」

「……おっす拓哉。」

岡崎くんは甚平を着ていたけど拓哉は私服。

浴衣とか祭とか興味がないんだろうなきっと。

どうせ私の浴衣姿だって……

「……琴音、意外に浴衣似合うじゃん。」

思いがけない言葉に胸がつまる。

「……意外にって何よ、意外にって!!」

「なに怒ってんだよ、褒めただろ?」

そうやって言い合っていたら美穂と岡崎くんがニヤニヤとこっちを見ていた。

「はいはい、夫婦喧嘩は後にして行きますよ?鷲尾夫妻。」

「「誰が夫婦だ!!」」

岡崎くんのからかいに私と拓哉が見事にハモる。

なんか可笑しくなって4人で大笑いした。


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