Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
四年前の流星群の記憶は少ない。
泣きじゃくる私。
優斗の胸ぐらを掴み叫ぶ拓哉。
悲しそうに微笑む優斗。
キラキラ輝いた流星群の記憶はあまりにも薄くて、私は今でもあの日が本当にあったのかを確信できない。
夢の中にいるみたいだった。
優斗を拓哉が殴り、優斗が拓哉を殴る。
いつの間にか大喧嘩が始まって私は止めることもできずに泣き続けた。
すっ、すぅっ。と流れ星が流れ。
その光の筋がどんどん多く、煌めきが増していく。
その瞬間だけは3人で空を見上げ見とれてしまっていた。
そして3人で一斉に、ぷっと吹き出して笑った。
その時に約束したのだ。
次に会うときはお互いに、寄り添う人を見つけて、ここでまた会おう。と――