Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜

君は忘れてしまったかな?
雲一つない空に輝く二つ星
織姫と彦星みたいに

どんな川も
渡って結ばれようって

ふざけた様に笑ったけど
私は涙堪えてた

思い出に変わった今でも
君の口からまた聞くのを
待ってる







「あれ琴音、それって詩帆の新曲じゃん。」

「へっ――?」

「鼻歌。さっきの鼻歌ってそうでしょ?」

無意識のうちに鼻歌を歌ってたらしい。

正直歌は上手くないから鼻歌も聞かれると恥ずかしい。

「うん、なんか好きなんだ。この歌詞と似たようなことがあった気がして。」

「いつの話?」

「わかんない十歳くらいかな?でもその時好きだった子のこと思い出せないんだよね。」

「へぇ……聞かせてよその話。」

美穂と亜希に私は初めてそのことを話した。

2人は馬鹿にするわけでもなく真剣に話を聞いてくれた。

それがただ嬉しかった。


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