Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
転校生
いつも通りの朝。
目覚まし時計を2つと携帯のアラームで目覚めるはずだった。
「………っす。」
私は目覚しを切ったことすら自覚なしにまだ夢の中にいた。
「……ーっす。」
なんだろう声が聞こえる。
凄く聞き覚えのある声だ。
ママ――?
「……おーっす。」
あれ?おーっす?
ママがそんなこと言うわけがない。
そうかこれは夢だ。
夢なん――
「さっさと起きろ。オレまで遅刻するだろーが!!」
「だぁっ!?」
飛び起きる私。
ふと顔をあげるとそこには。
「たっ、拓哉?」