Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
放課後になるとようやく優斗が私の側を離れる。

正直今日一日ずっとマークされててキツかったからなぁ……いろんな意味で。

色んな子から恋人なんでしょ?とか聞かれるし。

「拓哉、今日は一緒に帰る?」

カバンに教科書を入れていた拓哉。

私の方をチラッとだけ見て、何も言わずに行ってしまった。

「な、なんで無視なのよ……」

遠くなっていく背中が悲しくて、私はしばらく教室から出ることができなくなってしまったんだ。







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