Sommerliches Doreiek〜ひと夏の恋〜
拓也とはこんな感じで、毎日のように一緒にいる。
だけどこれと言って、印象に残るような会話ってないなぁ。
でも、話題が尽きることもないからまぁ良いのかな?
「あ、今日って数学の小テストだったっけか!?まじダリぃ。」
やば……完全に忘れてた。
ていうか覚えておこうって気は全く無かったけどね。笑
「拓也はいつだってダルダルじゃん。」
「おぉ……朝っぱらからヒドい言われ様だな。」
拓也は言葉ではそんなこと言いながらも、かなり興味がなさそう。
この男は私と居て楽しいのだろうか?とたまに思う。
「ま、そこが拓也の良いとこじゃん?」
「見え見えのフォローとか要らないから、まじで。」
拓也は最後に、はぁダルい。と言って校門に入っていった。
私も拓也のすぐ後ろにくっついて校門を抜ける。
去年塗り替えをしたばかりなのに少し汚れた校舎を見ると、少しだけだけど背筋が伸びる。
さあ、今日も一日ガンバらなきゃ。