君だけに夢をもう一度 15の心
正和の家族は、部屋で息子が女性と二人きりになるのを気にかけた。

「変な気を起こすんじゃないのよ!! 」
正和の姉が念を押すように言った。

「あの子、なかなか綺麗な子だから」

「綺麗な子・・・・・・? 」
正和は、思いもよらない姉の言葉を疑った。

「あんたは、女性をみる目がないのよ。あの子は、目も口も整っている美人顔だよ」

「中田が・・・・・・まさか」
気の強い真紀子からは、想像のできないことだと、正和は思った。

「変な気なんて起こらないよ」
正和が呆れて言った。

「口で言うことより、体の反応は違うのよ!! 」

「ねぇちゃん、経験あるみたいだな」
正和が茶化して言うと、姉から一発、頭を叩かれた。

「そろそろ部屋に行くよ」
と、姉に言って、自分の部屋に戻った。






< 122 / 239 >

この作品をシェア

pagetop