君だけに夢をもう一度 15の心
正和は、勉強会が始まって不思議な緊張感みたいなものがあった。
それは、今も続いている。

異性と二人きりになるのは、初めての経験だった。
そのことが、こんな変な気持ちにさせたんだろうか?

別にエッチをしたりするのではないのに、何か胸が高ぶっている。
異性を意識するというのは、こういうことなんだろうか?

しかし、真紀子は、どうなんだろう?
男である自分と二人きりでいることに、何も抵抗がないのか?

真紀子の表情から見ると、いつもと変わらず落ち着いている。
真紀子は、異性を意識したことがないのか?

正和は、ずっと考えていた。

「どの歌だったの? 」
突然、真紀子が尋ねた。

「えっ! 」
正和の頭の中で考えていることが、真紀子の一言で消えた。








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