君だけに夢をもう一度 15の心
「まさちゃん!! 」
竹中が正和の後を追いかけた。

正和が足を止めた。

「ど、どうしたんだ? 」
竹中が息切れしながら尋ねた。

「俺、病院から中田を連れてくる」
正和が、はっきり言い切った。

「連れてくるって・・・・・・中田がケガをしたのは、まさちゃんの責任じゃないさ」

竹中は、真紀子が、正和の家から帰宅中にケガをしたことを察するように言う。

「中田は、合唱会で優勝したいんだ。だから、あいつも合唱に参加させてやりたい」
正和は、強い意志で言った。

真紀子は、合唱会に参加できずにいることが、きっと後になって後悔するに違いないと思った。

「いいか・・・・・・皆に伝えておいてくれ。かならず、中田を連れてくるから」
と、言って、正和は走り去った。







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