君だけに夢をもう一度 15の心
その後、正和はクラス担任から職員室へ呼び出された。

勝手に学校を抜け出したことで説教を受けた。

「中田君は、意地でも学校に来ると思っていた。責任感と自分に厳しい生徒だからな」

クラス担任が、正和に言った。

クラス担任が言うように、真紀子は責任感の強い生徒である。

自分が病院に迎えに行かなくても、合唱会はどんなことがあっても参加するだろう。
そう思うと、自分のしたことは無駄なことだと思った。


「もう少し、冷静に行動してたら、おまえも合唱に参加できたんだ」

クラス担任が、練習していたことが無駄になって残念そうに言う。

「だが、中田君は、おまえの行動は悪いようには思っていないようだ」
と、言ってクラス担任は、真紀子から預かった手紙を正和に渡した。

職員室を出て、正和が手紙を読んだ。
そこには一言だけ書いてある。


Dear John
ありがとう。
      
      真紀子

それを見た正和は、真紀子を病院まで迎えに行ったことは、間違った行動ではなかったと思った。
























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