君だけに夢をもう一度 １５の心

栞は１４歳で、背が高く日に焼けていて、健康的な少女だった。
ストレートで髪が長く、真紀子の少女時代にそっくりだった。

「ねぇ、おだちゃん。皆、同級生なの？　」
栞が小田の横に座って尋ねた。

「そうなの・・・・・・高校生の時にバンドを組んでいた仲間なの」
小田が、正和と竹中の方を見て言った。

「二人ともおじさんに、なっちゃったけどね」
小田が笑いながら言った。

「おい！　年寄りあつかいするなよ！！　」
竹中が酔って、小田と栞の間の中に入ってきた。

「でも、中田にも、こんな大きな娘さんがいるんだ。俺たちも歳をとるはずだな。なぁ、まさちゃん？　」
竹中が栞を見て、正和に言った。

「おまえだって、子供が二人いるじゃないか」
正和が竹中に言い返した。

「ねぇ、この人が正和さん？　」
栞は、正和のことを知っているようだった。