君だけに夢をもう一度 15の心
「お、お・・・・・・」
正和は、小田の名前を言おうと思ったが、驚きで言葉も出なかった。

小田は顔に化粧をしていた。
目には、アイシャドー、唇には赤いルージュ、顔全体にはファンデーションをしていた。
 
その顔は、若い女性に見えた。

「驚かせて、すまない。本当の自分は、この姿なんだ・・・・・・」
小田は、ためらいながら言った。

「・・・・・・・」
正和は、小田の言っている意味がわからない。

「どうして・・・・・・化粧なんか? 」
驚きながらも正和が聞いた。

「自分でも、わからない。男なのに女性の気持ちが強いんだ・・・・・・」
「女性の気持ち・・・・・・!? 」

「自分は女の子が好むものばっかり興味がでるんだ。女の子の服や化粧品なんか、それに男性にも・・・・・・」

小田は悲痛な思いで言った。



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