君だけに夢をもう一度 15の心
「ちょっと、待ってて下さい」
正和が答えて、店を開けて父親を呼んだ。

「ありがとう」
と、女性は正和に礼を言って店の中に入った。

「いらっしゃいませ」
父親が挨拶した。

「ご主人、どうも朝早く、すいません」
女性は客だった。
服を仕立てる様子だった。

その声は、どうも男のような気がして、正和は客を見た。

姉が店に出てきた。

「あら! はる子さん。いらっしゃい」
姉と客は、顔見知りのように親しく挨拶をしている。

「今から学校なの?」
「そう」

「またお友達を誘って、お店に来てちょうだい」
客は、姉に言った。

「はい」
姉が返事をした。

「じゃ、いってらっしゃい」
客が姉に言った。









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