君だけに夢をもう一度　１５の心
「小田君は、どうだった？　」
学校から家に帰る途中、竹中が正和に尋ねた。

「うん・・・・・・」
正和が返事に困った。
小田の告白を竹中には言えない。

「元気そうだったか？　」
「あぁ・・・・・・」

「雑誌は喜んでいたかい？　」
「まぁな・・・・・・」

正和は、はっきりと答えなかった。

「その様子だと、まだ悪いみたいなのか？　」
竹中は、正和のどっちつかずの返事に、小田の容体が悪いことを感じた。

「よし！　今度は一緒に行こう」

「えっ！　ちょっと待ってくれ！！　」
正和は困るように言った。

今、小田の本当の姿を知ると、竹中は小田を拒絶するに違いない。
そのことを考えると、小田を竹中に会わせることはできない。

「もう少し、自分に任せてくれないか？　」
小田が竹中に頼んだ。

正和は、どうしたら小田が元気を取り戻してくれるか、考えながら家に帰ってきた。

家の店先で、はる子が出てきた。

正和は、はる子と目があった。







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