君だけに夢をもう一度 15の心
「それで、何? 」
はる子が尋ねた。

「はる子さんの学生時代は、どんな感じだったんですか? 」
正和は、はる子が15歳の時、どのように過ごしたのかを聞きたかった。

「どんな感じって? 」
「たとえば、今みたいに化粧したり女性の姿をしてたんですか? 」

「化粧は、隠れてしていたけど、見た目は男の子をやっていたわよ。まぁ、今、思えば、男を演じていたっていうのが正しいかな」

「そんなこと出来るんですか? 」

「それは、さっきも言ったとおり自覚の問題ね。親からお金を出してもらって学校に行っている時は、自分は男を演じていたの。そのかわり、自分で稼げるようになったら好きに生きていこうと思っていたから」

はる子の話は説得力があった。

「でも、高校時代も楽しかった。今でも、高校時代に一緒にダンスをやっている仲間とは親しくしているの。その子も、何か楽しいものを見つけるといいんだけどね。その子、何か好きなものとかないの? 」

「好きなもの・・・・・・? 」

「そう・・・・・・皆でワイワイ楽しくできるもの? 」







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