君だけに夢をもう一度 １５の心

「僕、高校に行ったらバンドを始めようと思っているんです」
「バンド・・・・・・いいじゃない。どんな音楽するの？」

「サザンオールスターズみたいな音楽です」
「サザンか・・・・・・素敵じゃない。それで、その子は楽器なんかできるのかしらん？　」

「よくわかりません」
「でも、楽器ができなくても一緒にいたら、楽しくできるわ。きっと」

「でも、その子、幸せな子ね」
はる子が正和の顔を見て言った。

「小田君のことですか？　」

「えぇ、あなたみたいに心配してくれる人がいて」
はる子は感心していた。