君だけに夢をもう一度 15の心
「私の場合も、自分みたいな人間をわかってくれる人がいると、安心できることがあるの。だから、立ち直って頑張ると思うわ」

「大丈夫でしょうか? 」
正和は不安そうに言った。

「大丈夫よ。その子も自分を受け入れたら強くなれるわ。あら、いけない。そろそろ、時間だわ」
はる子がベンチから立ち上がった。

「私みたいな話で参考になったかしらん?」

「ありがとうございました」
正和は相談にのってくれた、はる子に深く礼をした。

「お姉さんによろしくね。じゃ、バーイ」
はる子は、明るく言って立ち去った。

正和は、はる子の後ろ姿を見ている。

正和は、今から小田に会おうと思った。




< 160 / 239 >

この作品をシェア

pagetop