君だけに夢をもう一度 １５の心

真紀子は上下、紺のスーツ姿で仕事帰りのようだった。

「お久しぶり」
真紀子は、三人にそっけない挨拶をした。

「栞、ここに来ちゃ、ダメって言ったでしょう」
真紀子が強い口調になった。

「真紀子、私が栞に頼み事したのよ」
靜香が、栞をかばった。

「お母さんは、黙ってて」
口を挟みかけた靜香に、真紀子が言い返す。

「今日、話し合うって約束したでしょう。どうして、家で待っていないの？　」
真紀子が問い詰めるように栞に言った。

「どうせ、私がダンスやることに反対するでしょう！」
栞が反発した。

「なんなの、その態度！　」
真紀子が怒った。

「ケンカしないで」
小田が仲に入った。

「そうだよ。みんな楽しくやろうよ」
酔った竹中も仲に入ってきた。