君だけに夢をもう一度 15の心
「悪いけど、これは親子の問題なの。口を挟まないで」
真紀子が二人に厳しい表情で言った。

「何! 」
酔った竹中がムッとした。

その表情を見て、正和は竹中に近づいてカウンターに座らせた。

「お母さんなんて、大嫌い!! 」
と、言って、栞が真紀子から逃げるように店を出ようとした。

「待ちなさい」
真紀子が栞の手を持って引き止めたが、それを振り払うように店を出て行く。

真紀子は栞のあとを追いかけようとした。

一瞬、真紀子は正和と目が合った。

「皆、ごめんなさい」
真紀子は、すまなそうな顔をして店を出て行った。








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