君だけに夢をもう一度　１５の心
「ごめんなさいね。みっともないところ見せちゃって・・・・・・」
靜香が三人に謝った。

「真紀子ちゃん親子、うまくいってないの？　」
小田が気になって、靜香に尋ねた。

「栞はダンスをやりたがってるの。でも、真紀子は、そんなことより、ちゃんと将来のことを考えなさいって、言うばかりでね」

「・・・・・・」

「私が悪いのかね・・・・・・真紀子は、私のような生き方をしたくないばかりに、がんばってきたのよ。弁護士になって仕事をして、人は真紀子のことを成功者みたいなことを言う人もいるけど、本当に女として幸せなのかっていうと、そうは思わないんだけどね」

「・・・・・・」

「結婚して栞が生まれて、旦那とすぐに別れちゃったの。それからは、意地になって娘を育てているみたいなの」

「子供の好きなようにさせたらいいんだよ・・・・・・」
突然、竹中は、ムキになって言った。

「親だったら、子供の好きなようにさせてやるべきだ。そうだろう・・・・・・まさちゃん、小田・・・・・・　」

竹中が二人に絡らんで、ブツブツ言い出した。
その後、飲み疲れてカウンターの上に顔を埋めて寝てしまった。

二人は、竹中がムキになって言ったことが、なんとなくわかる気がした。
それは、自分の父親のことがあるからだ。














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