君だけに夢をもう一度 15の心
受験当日。

三人は同じ試験会場で試験を受けた。

正和は、竹中や小田がいることもあり、落ち着いて試験を受けられた。

試験終了後。

「山本君、どうだった? 」
小田が、試験の出来を聞いた。

「大丈夫だ・・・・・・」
正和は、試験の解答がスムーズにできたことに満足だった。

「俺もだ!! 」
竹中も自信ありそうに言う。

「小田君は? 」
正和が尋ねた。

「小田君は聞く必要もないさ」
竹中が答えた。

「それじゃ、今から行ってくる!」
今から菜々子に告白をするため、竹中は気合いを入れた。

「じゃ、明日! 」
と、言って小田は、受験先の高校の校門を急ぎ足で出ていった。

「あっちのほうは、無理だろうな・・・・・・」

竹中の後ろ姿を見て、小田がつぶやいた。
それは、竹中の失恋を意味している言葉だった。

正和も小田と同じ気持ちだった。



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