君だけに夢をもう一度 15の心
「親父に教えてもらったんだ・・・・・・この曲の間奏部分」
竹中がしんみり言って演奏を始めた。

以前、竹中がギターで『NEVER FALL IN LOVE AGAIN』の間奏部分をギターで練習していると、父親が倉庫にやってきた。

上手く弾けない息子を見かねて、父親が指先の演奏テクニックを教えてくれた。
それ以来、父親には上手く演奏をできているところを見せていなかった。

「この曲の間奏部分、上手くできるところ、親父に見せたいんだ」
竹中が、二人に頼むように言った。

「わかった。コンサートやろう。小田君もいいかな?」
正和は、竹中の願いを叶えたやりたいと思った。

「うん・・・・・・やろう。竹中君のお父さんのためにも」
小田が答えた。

「ありがとう」
竹中が笑みを浮かべた後、二人に背中を向けた。
その後、竹中は泣いていた。

















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