君だけに夢をもう一度 15の心
クラス担任が教室に入ってきた。

いっもジャージー姿でいるのだが、この時はスーツ姿で正装していた。

「皆・・・・・・卒業・・・・・・おめでとう」

クラス担任は、初めて受け持ちの生徒を卒業式で送り出すため、感無量に感激している。

「今から、卒業証書を渡す」

クラス担任は、生徒ひとり、ひとりに卒業証書を渡している。
そのたびに、泣くのを我慢している。

正和の名前が呼ばれた。

「はい」
正和は大きな声で返事をして、クラス担任の前に立った。













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