君だけに夢をもう一度 15の心
正和が、真紀子の住むマンションまでやって来た。

夜の9時近くになっている。
チケットは郵便受け入れて、そのまま帰ろうと思った。

マンションから帰る途中に公衆電話がある。
電話で真紀子にチケットのことを知らせようと思った。

一階にある郵便受けの所まで来ると、タイミング良く真紀子が出てきた。

真紀子は、正和のことを気づいていないのか、急いで通り過ぎて行った。

「中田! 」
正和が声をかけた。

真紀子が振り返った。
真紀子は半泣きの様子だった。

「どうしたんだ? 」
「・・・・・・・」
真紀子は何も答えない。

「これ」
正和が真紀子にチケットを差し出した。

真紀子は無表情だった。








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