君だけに夢をもう一度 15の心
正和は、野球を辞めたため、高校に行っても特別に何かをしたいというものがない。

ギターで歌って気持ち良さが残っている。

昨夜のライブのことが浮かんだ。

それは、自分がステージの上で歌っている姿だった。

スポットライトと、大勢の歓声が聞こえてくる光景が想像できた。

自分もあんなふうになれるかもしれない。

そう思った瞬間、
「やろう! 」と返事をした。

単純な動機だが、正和の妄想が竹中のバンド入りを決心させた。

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