君だけに夢をもう一度 15の心
正和が、真紀子の顔を見つめた。
真紀子は、弱々しい少女に見えた。

真紀子も正和の顔を見つめている。
シクシク涙ぐみながら、何も言わない。

正和は、真紀子のことが愛おしく思えた。
その瞬間、自分の唇が真紀子の唇に触れていた。

真紀子も抵抗することなく目を閉じた。

二人に不思議な時間が流れた。

真紀子の唇はやわらかい感覚だった。
そして、暖かさも感じた。
真紀子は、動かず目を閉じたままだった。

国道沿いに車が止まる音がした。

真紀子が目を開けて、慌てて正和から離れた。
正和も何が起こったのか信じられなかった。

真紀子は恥じらいながら、正和に背中を向けた。


「君たち、そこで何をしている?」
パトロール中の警察官が、二人に近寄ったきた。

二人は、そのまま警察官に保護された。





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