君だけに夢をもう一度 15の心
正和が高校生になった。

高校に入学するなり、正和、竹中、小田の三人は音楽部に入部した。
学校の授業が終わると三人は、バンドの練習をする毎日を過ごした。

朝早く、授業が始まる前にバンドの練習をする日がある。
正和も早起きをして、学校に向かう時、真紀子と会った。

「山本君! 」
真紀子が、天神バスセンターの前で声をかけてきた。
朝の通勤ラッシュ前の時間は、人も車も、まばらだった。

真紀子とは、海に行った以来だった。
その時よりも明るい表情だった。


「朝、早いのね? 」
学生服姿の真紀子が聞いた。

「朝から、バンドの練習なんだ」
正和が答えた。

「頑張ってやってるんだ」
「あぁ、竹中と小田君と一緒ね。中田は、どうしたんだ?」

「私は、朝の補習授業があるの」
「中田も、頑張っているんだな」

「大学受験があるから、今から勉強しておかないとね」
「そうか・・・・・・」
正和は感心した。












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