君だけに夢をもう一度 15の心
素顔で踊らせて
正和は、小田が経営する美容院の扉を開けて中に入った。

「いらっしゃいませ」
若い女性スタッフが正和を出迎えた。

「ご予約されているお客様ですか? 」
スタッフは笑顔で尋ねた。

「いえ、お客ではないんです」

正和はスタッフに答えた後、店の中を見渡しながら小田の姿を探した。

店はクリーム色の壁で大きな鏡が三つ並んでいる。
その前で、三人の女性スタッフが客の髪をカットしていた。

「ご主人は、いらっしゃいますか? 」
正和が小田のことを尋ねると、
「えっ? ご主人・・・・・・!? 」
一瞬、スタッフは首をかしげた。
そして、
「先生のことですか? 」
スタッフが尋ね返した。

「先生・・・・・・!? 」
正和は、小田が先生と呼ばれていることが意外だった。




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