君だけに夢をもう一度 15の心
「いっも予備に箸を持っているの? 」
正和が、ハンバーグを食べながら、小田に尋ねた。

「うん・・・・・・今日は弁当を買おうと思っていたんだけど、たまたま早起きして自分が作れたから」
「自分で作った? 」

正和は、小田の弁当を覗きこんだ。

弁当は小さなサイズで、ごはん、コロッケ、タコのウインナー、卵焼き、の内容だった。

「へーえ」
正和が感心した。

「割り箸は、外で弁当を買った時、たまに割り箸が上手に割れないことがあるから、その時のために用意してたものなんだ」

小田の説明は、自分も経験したことがある。

上手く箸が割れないまま、長い箸と短い箸を持ってバランスが悪く料理が取りにくい。そんな時は、料理も美味しく感じない。

「なるほど・・・・・・」
今度は、小田の気の回し方に感心した。





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