君だけに夢をもう一度 15の心
「ところで小田君は、どこの高校に行こうと決めてるんだ? 」

「・・・・・・」
正和の問いかけに、小田は答えなかった。

「自分は、福岡商業高校を受験しようと思ってるけど、今の成績じゃ無理かな・・・・・・」
正和が、照れ笑いをした。

「まだ、僕は決めていないんだ」
小田が、ぽつりと答えた。

「決めてない・・・・・・!?」

「本当は、高校なんか行っても仕方ないんだけど・・・・・・」

「どうして? 」

「親が高校だけは行ってほしいって頼むから・・・・・・それで行くんだ」
小田は寂しい表情で答えた。










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