君だけに夢をもう一度 15の心
「ところで、話し合いのことなんだけど」
竹中が話しを切り出した。

「塾の試験結果は、どうだった? 」

「合格点までは遠いよ・・・・・・」
正和は、硬い表情になった。

「そうか・・・・・・じゃ、これから、誰か勉強の出来る人間をつけて受験に取り組むのは、どうだろう? 」
竹中が案を出した。

「家庭教師なんか、どうだ? 」

「家庭教師って言われても・・・・・・」
正和は困った。

正和は、両親の薦めで家庭教師をつけてもらう話しがあったが、それを断って授業料の高い学習塾へ行かせてもらった。

今さら、家庭教師をつけてほしいとは言えない。
そのことを竹中に話した。

「そうか・・・・・・じゃ、誰か同級生で頭のいい人間を探すしかないな・・・・・・」
竹中が考えこんだ。

「そうだ! 中田真紀子はどうだ? 」
竹中が思い出したように言った。










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