君だけに夢をもう一度 15の心
すると、急に感傷的な気分になって涙がこぼれてきた。

結局、歌が終わるまで涙が止まることはなかった。

こんな経験は初めてだった。

歌が終わった後、大きな歓声が起こった。

正和も、無意識のうち『桑田!! 』と、声を出していた。

正和は、人生で初めて音楽を聞いて感動をした。

それが、不思議な感覚で体の中に宿っているようだった。

竹中と親しくなったのは、その頃だった。


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