もう一度名前を呼んでほしい
「事故で部分部分記憶が消えてるとこがあるんだ。でも、その空白の時間が何故か大切なもののような気がする…。」


「先……湯川さん……別に無理に思い出さな……」
「考えると頭が痛くなるんだ。」
言葉を覆うように先生は重ねた。


「静岡に前は居たんだけど、そこで事故に合って…彼女が教えてくれたよ…」

「彼女?」

「砂矢だよ…」

「なにをですか?」
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