もう一度名前を呼んでほしい
「話って何?私、忙しいんだ。これから、馨のとこ行かなくちゃいけないから。」
いつもの様に不機嫌だった。

「先生記憶無いんだね。」

「!!」

「やっぱ…なんで教えてくれなかったの??」

「なんで、教えなきゃいけないの?」

「だって、私は先生の彼女だもん。」

「今は私が彼女だし!」

「別れてないよ…未練がましいって思うかもしれないけど、私はまだ好きだよ。先生のこと!」

「どこまで未練がましい女なの!」

「だって、好きだから…好きでいるのは自由でしょ!?」

「……」
< 89 / 101 >

この作品をシェア

pagetop