もう一度名前を呼んでほしい
「愛美。よし、今日は起きてるな。」

毎回この一言で始まる先生の授業。

この時は本当に自分は先生の特別なんじゃないか。って思ってしまう。



あぁ。

長い指でチョークを持って、軽やかに黒板に文字を書いていく。

ノートに写すことすら忘れて、先生を見つめている。


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