5センチ。



 右手は吊革を持って左手は、小さな難しそうな本を持つ男の子。


 目の前にある本をジッと見つめていると…。



 「これ、読みたいの?」



 そう声をかけて来た。


 持っている本を少しズラして顔を見せる男の子。



 「あっいゃ…えっと…」



 どう答えて良いか分からない私。


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