5センチ。



 今じゃ、覚えてくれたから気にしていない。


 あの時の事を、思い出しながら電車を待っていた。


 気づけばホームに近づいている。


 読みかけの本を鞄に入れ、小さく息を吐いたー…。


 陽菜に会える喜びと、前よりも好きになっている事が分かる。


 本当は触れたくてたまらないーー。


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