坂口美里とガルダスト


「ねぇ、思ったんだけど、そのガトトリノって、どんなエネルギーなの?やっぱり、石油か何か?」


「石油?ガソリンのこと?そんなものではないわ。それがなくなったら、自動車が走らなくなってしまうもの。もっと高価で希少価値があるものよ。」


「もっと希少価値?何?黄金とか?」


「いいえ、そっか、美里たちの世界にはないものかもしれないわね。ガトトリノっていうのは、麦よ。」


「…………は?」


 予想外の展開に私はものすごくスットンキョンな声が出た。


 私たちの世界にとって、麦なんて全然希少価値があるものでなければ、高価でもない。


 頑張れば、私のお小遣いでも買えてしまう額だ。


 どこで買えるのかは分からないけど。


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