坂口美里とガルダスト
8.いざ、エネルギー調達

 次の日。


 私の動きは早かった。


 案外異世界に飛ぶと、しばらくは帰れないというのが通説だが、全然そんなことはなく、蛍光灯に行くときとまったく同じ手順を繰り返したら、あっさり元の世界に帰ることができた。


 当然、夜遅くまで部屋に閉じこもる形になったので、お父さんやお母さん、終いには兄貴にまで、色々言われたが、勉強に集中していたということで逃げた。


 受験生は、便利な言い訳を持っているものだ。


< 137 / 178 >

この作品をシェア

pagetop