坂口美里とガルダスト
「さて、行きますか?」
私は意を決すると、先ほど大量に買い込んだビールをトートバックに詰め込んで、闇の中へもぐりこんだ
瞬間、私を襲うのはやっぱり上下がグルグルする感覚と、目の開けられない気持ち悪さ。この気持ち悪さは、きっと何度やっても、慣れることはないだろう。
「あぁ~気持ちワル……。」
昨日とまったく同じ公園(どうやら、サルトレ公園という名前らしいが)の広場に横になりながら口にする。
やっぱり予想通り、蛍光灯をどこに置くのかによって、出る場所に微妙に違いが出るのだろう。
いつまでも、こんなコトをしてられない。
私は昨日と同じブーツを履くと、すぐに立ち上がり、近くに放置されていたトートバックを肩にかけてカオリの家を目指して歩き始める。