坂口美里とガルダスト
「どうしてって言われても、私が学びたいのは、ロボット工学なわけだし。」
「まさか、ガルダストを作りたいって言い出すわけじゃないよな?」
冗談は休み休み言え。といわんばかりの隆の口調。
「そう、よく分かったね。」
それに対して、何がおかしいのと、言わんばかりの声で答える。
「お前、馬鹿か?ロボット工学なんて、大学に入ってからでも。」
「そんな年齢まで待てないよ。腹工にはロボット部だってあるし、年に二回。ロボットコンテストへの参加もしている。しかも、一昨年は全国大会まで行ってるんだよ?」
ただし、一回戦負け。
それでも、その映像は私の中で半ばあきらめていたガルダストパイロットの夢を思い出させるには、十分すぎるものだった。
あの鮮烈な映像はいまだにハッキリと思い出すことができる。