坂口美里とガルダスト


「へ?」


 そりゃ、変な声も、漏れるというものだ。


「だって、美里が物資を買い求めている間、私だけ自分の家で待機なんて、つまらない。」


 まぁ、私が逆の立場でも、そう思うだろうな。


 しかし……。


「・でも、カオリがお屋敷からいなくなったら、大騒ぎにならない?」


「う~ん、そうなんだけど。誰か、身代わりになってくれる人でもいればいいのに。」


 身代わり。


 その一言が、私の中でとある人物を思い出させた。


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