坂口美里とガルダスト

「ハイ?」


 返事をすると、扉が開いて現れたのは長身の男。


 私と同じ童顔の持ち主で、大きな瞳と長いまつげ、小さな唇は本当にお前男かよ?といわんばかりに、可愛い。


 坂口睦月。


 悔しいことに、これでも私の実の兄。


 私としては、もっと男らしい兄が欲しかったのだが、残念なことに、私もこの兄に似たからこそ、ある程度美人になれたようなものなので、文句は言えない。


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