坂口美里とガルダスト

 警備員だと思えたのは、その格好が、自分のよく知っている警備員とウリ二つだったからだ。


 きっと、知識がある人間が見たら、こう言うに違いない。


 異世界でありながら、自分たちとまったく同じ文化を持つなんて、ここは奇跡が終結したような世界だよ。


 そんなことは知ったことじゃない。


 目の前にガルダストそっくりの巨大ロボットが動いていて、パイロットがそこに乗っている。


 今の私にはそれが何よりも重要なことだ。
< 60 / 178 >

この作品をシェア

pagetop