坂口美里とガルダスト

「あ、アナタ大丈夫?一度、病院で見てもらった方がいいんじゃない?」


「え、あぁ、どうやら、先ほど頭を強く打ったみたいで、記憶が混乱しているんですよ。」


 ありえないウソも、この場では本当にもなる。


 確かに、今の私はショックで、記憶が混乱しそうだ。


「そ、そうなの?」


 女性パイロットは、ものすごく顔をいぶかしめてから


「鉄人機は第5階級以上、つまり貴族階級の間で一昔前まで流行った娯楽道具よ。この巨体な身体でダンスをしたり、スポーツをすることはセレブの間では高級思考の遊びの1つとして3年前までは一家に一台はあるぐらいの、流行遊具だったのよ。」


 女性パイロットは、何がおかしいのと言わんばかりの声で答える。


< 73 / 178 >

この作品をシェア

pagetop