坂口美里とガルダスト

「あ、そういえば自己紹介が遅れました。私の名前は美里。坂口美里です。」


 握手をしながらの自己紹介。握る手に力も入らない。


 しかし、どうしてそれだけで警備員が焦った顔をするんだ?


「いい名前ね。私の名前はアマネ=カオリ。カオリでいいわ。ねぇ、美里さん。よかったら、これからお食事でもどう?最近、一人で食べることが多かったから、相手が欲しかったところなの。」


 さすが、セレブのお嬢様。


 初対面の人間にお食事を誘うあたりは私たちの常識を逸脱したところにいる存在なのだろう。


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