坂口美里とガルダスト


 私、本当にこんな場所に来ていいのかな?


 カオリのフリル付きの服はよく見れば、高級素材を使っているし、アクセサリーもどう考えてもガラスとは思えない。


 庶民の私には、一生かかっても無理だろうな。




 私がそんな感傷に浸っていると、カオリは何の躊躇もすることなく(自分の家なのだから当然のことなのだが)そのキャッスルに入っていく。


 個人が所有する家の分際で、扉が自動ドアとは、生意気な。

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