スカイブルーの空の下
屋上の扉を開いて、まず深呼吸した。
周りを見回すと、どうやら橘瑛斗は不在。
もう放課後だし、昨日も途中で帰った橘くんがいるわけないか……。
「やっぱいないか……」
不意に目に入ったオレンジ色に変わりゆく空がキレイで、寝転んでみた。
今日1日の疲れを、流れる雲が連れ去ってくれるような気がした。
「お前、独り言ばっかりなんだな。」
上から聞こえてきた声に目を開けた。
寝転んだ状態の狭い視界からは、姿は見えなかったものの、この声の持ち主は……橘くんだ。